【既存事業からの脱却を図る】セイコーエプソン(6724)

 こんばんは!天皇誕生日の恩恵を存分に受けている「ひよっこ」です!
 今回は、家庭用プリンターの代名詞であるセイコーエプソンの銘柄分析記事です。


基本情報

・株価:2,247円
・利回り:3.29%
・配当性向:37.2%
・増配年数(非減配年数):2年(10年以上)
・権利落ち日:3月末、9月末
・株主優待:なし

参照:セイコーエプソンHP
   IR BANK


事業内容

 セイコーエプソンの事業内容は、大きく3つのセグメントに分けることができます。
 一つ目は、プリンティングソリューションズ事業セグメントです。プリンティングソリューションズ事業セグメントでは、家庭・企業向けにプリンターやスキャナー、それらに付随する消耗品などを扱っています。一般的なエプソンのイメージがつまっている印象です。
 二つ目は、ビジュアルコミュニケーション事業セグメントです。ビジュアルコミュニケーション事業セグメントでは、液晶プロジェクターやスマートグラスを扱っています。余談ですが、私が好きなチーム・ラボの映像作品では、エプソンの技術が使われています。
 三つ目は、マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントです。マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントでは、産業用ロボット、ウォッチ、水晶デバイス、半導体などを扱っています。エプソンのイメージから最も遠い事業であり、今後の成長の鍵を握っているセグメントです。

参照:セイコーエプソンHP


財務状況

 セイコーエプソンの財務状況は以下の通りです。

 売上は、緩やかに上昇しています。利益については減少傾向が続いています。プリンティング事業の限界が近づいていると思われます。
 2023年本決算では、業績予想を大きく上回りました。ただ、2024年の業績予想は、前年度を下回っています。
 ROA・ROEは、下落傾向です。2022年の水準であれば、Canonをやや上回る数値となっています。
 大企業であることは間違いないのですが、どこか不安が残る財務状況です。

参照:セイコーエプソンHP
   IR BANK


配当関連

 配当金額と配当性向の推移です。

 1年連続増配です。今期の増配は記念配ですので、来期は元の金額に戻る可能性があります。セイコーエプソンの配当政策は「成長戦略に基づく投資を最優先に行ったうえで、経営環境の変化などに耐え得る強固な財務構造の構築と積極的な利益還元に並行して取り組むこと」を掲げ、「中期的には連結配当性向40%程度を目標」にしています。配当性向40%は2016年から満たしておりましたが、ようやく基準を下回るようになりました。今回の増配予想は、この連結配当性向40%程度を意識した金額と思われます。
 増配については触れていないものの、「積極的」という言葉がよく出てきています。株主還元について前向きに考えているようです。ただ、その具体的な根拠や施策がない状態です。

参照:セイコーエプソンHP
   IR BANK


目標株価

 セイコーエプソンは、プリンティング業界に属しています。業界全体は、下降傾向にあります。
 大容量化でコストダウンを図る商品形態は、斬新でした。しかし、他社が真似しやすいので、差別化ができているとは言い難いです。また、新規事業もセイコーエプソンの業績全体への影響が小さいため。今後の伸びが必須です。
 以上のことから、セイコーエプソンはCランクとします。
 過去10年間の増益率は-2.4%、過去5年間の増益率は4.1%です。よって、想定PERは、ランク込みで7.45倍です。現在のPERは10.18倍ですので、0.73倍の乖離です。
 これにより、目標株価は1,877円とします。


総評

 以上のことから、インカムゲイン銘柄として積立を継続します。しかし、増益しない限り、いずれ減配することが目に見えているので、決算を注視していく必要があります。
 本記事は以上となります。最後まで読んでくださりありがとうございました!また次回の記事も宜しくお願いします!!!

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